クラウド型エネルギー分析ツール GODAクラウドが 平成29年度 省エネ大賞 省エネルギーセンター会長賞を受賞

GODA KUN高砂熱学工業株式会社はこの度、パナソニック株式会社と共同開発を行ったクラウド版データ収集分析ツール「GODAクラウド/SatToolクラウド」にて、「平成29年度省エネ大賞」で「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しました。

GODAクラウドとは

GODAクラウドは、クラウド型エネルギー分析サービスのインフラツールで、施設のCO2排出量削減に貢献します。GODAクラウドを使用する事により、施設のエネルギー使用量や空調設備などの運転データを分析し、より効率的な省エネ運用への改善を図ることができます。運転データはクラウド上に保存されるため、高度なスキルを持つ設備の専門家が遠隔地から広範囲の多数の施設の省エネ運用をサポートすることが可能となります。また、直感的な簡単操作で分析グラフ作成ができ、そのグラフを現場運用者と共有することによって、遠隔地の専門家と現場運用者の相互が協力して運用の改善を図る事ができます。

当社とパナソニック株式会社 エコソリューションズ社は2004年度から、パナソニック東京汐留ビルで本ツールの前身であるGODAを使用し、13年連続で対前年エネルギー使用量を削減しつづけ、竣工初年度比51.9%減を達成。2016年度の東京都トップレベル事業所認定を取得しました。本ツールは現在、約200施設にサービスを適用しています。

背景

日本のCO2総排出量を2030年度に26%削減(2013年度比)する目標に対し、ビル施設など業務部門からのCO2排出量は1990年頃から大幅に増加しており、効果的な削減が喫緊の課題となっています。ビル施設でのエネルギーの運用改善は、室温設定や電源ON/OFFといった"オモテの省エネ"だけでは不十分で、空調設備機器の圧力、流量、冷温水や蒸気温などの運転パラメータを最適化する"ウラの省エネ"を行う必要があります。しかしその最適値を導き出すには、設備の稼動情報を元に膨大な分析シミュレーションが不可欠です。また、それらデータを分析するには専門知識やノウハウを有する専門家が必要ですが、それら人材も不足しています。

当社とパナソニック株式会社 エコソリューションズ社はパナソニック東京汐留ビルで、GODAクラウド/SatToolクラウドを用いた省エネルギー活動が大変有効であることを実証しており、他方、2015年からはシステムのクラウド化を進め、環境省の「エコチューニング(*2)ビジネスモデル確立事業」でのエコチューニングのツールとしても採用されております。

今般、GODAクラウド/SatToolクラウドのこれらの実績を踏まえ、広く社会に省エネ支援に有効な仕組みがあることをお知らせすることを目指し、省エネ大賞に応募いたしました。

GODAクラウドの今後の展開

GODAクラウド/SatToolクラウドの利⽤実績から、複数年にわたる継続したコンサルティングが省エネルギーに大きく寄与することが明らかになっています。昨年のグッドデザイン賞ならびにこの度の省エネルギーセンター会長賞は当社としてはともに初受賞になりますが、両賞の認知度を活用することで、当社と当社グループ会社が協力して、省エネルギーサービスとそれに対応する設備総合管理の実施、さらにはファシリティー・マネジメントのサービスツールとして積極的に顧客施設への導入を図っていきます。

 

仕様

ビルの中央監視装置に専用の通信装置を設置して、設備運転データをクラウド上の専用データベースに収集します。分析技術者はインターネット環境からGODAクラウドにアクセスし、専門家の視点でグラフ化を通して設備運用を分析します。分析した結果はグラフアイコンとして保存され、関係者によって共有できます。クラウド上で技術者がビル運用データを効率良く分析し、エネルギー管理者や運用者へ省エネ提案を行うことができるツールです。

特徴

設備の専門家による高度なエコチューニングをサポートできる機能を備えています。データ分析の準備作業を最大限効率化し、データ加工の自由度を広げ、画家にとっての絵筆のような操作性と専門家の仮説やひらめきを簡単に見える化することができます。また遠隔地からデータを自動収集できる仕組みをクラウド化で実現し、建物の地理的な制限を解消。高度なスキルを有する専門家も現地に足を運ぶことなく行え、更により多くのビルについてアドバイスを行うことができます。この技術を用いれば、海外のビルの運用データの分析も可能です。どのような組み合わせでグラフを作るかがノウハウですが、それを共有できる仕組みも備えており、分析ノウハウの水平展開や継承にも配慮をしています。

実績

  1. 本ツールは平成26年度から28年度の環境省エコチューニングビジネスモデル確立事業において、延べ41施設を対象に、10%の省エネ効果が期待できることを実証しました。
  2. パナソニック東京汐留ビルは本ツールを使用し13年連続対前年エネルギー使用量を削減し、竣工初年度比51.9%減を達成。2016年度の東京都トップレベル事業所認定を取得。殆どのビルでは認定レベルが年々下がっていく中で、竣工後10年以上を経てレベルアップした初めての事例となりました。
  3. 2016年に行われた京都駅ビル省エネルギー大規模改修工事では運転データ分析支援ツールとして採用されサービスを提供しています。
  4. テスト運用を経て、現在では約200施設にサービスを適用しています。

(*1)本ツールは共同受賞のため、GODAクラウドは高砂熱学工業の商品名、SatToolクラウドはパナソニック株式会社の商品名を併記しています。
(*2)エコチューニングとは:「エコチューニング」は環境省の登録商標であり、低炭素社会の実現に向けて、業務用等の建築物から排出される温室効果ガスを削減するため、建築物の快適性や生産性を確保しつつ、設備機器・システムの適切な運用改善等を行うことを言います。